コグマ夫婦のキャンプ雑記

アメリカキャンプ旅計画中。キャンプばかりの夫婦が日常、旅先のこと、好きなギアや好きなキャンプ場を語ります

【オーストラリア山火事】現地の様子・なぜ鎮火しないのか?豪が抱える環境問題


 

こんにちは!オーストラリアを半周キャンプで旅してきましたコグマ夫婦です!

今回は、ここ3ヶ月以上ずっと話題の、オーストラリアの山火事について、現地の様子拡大の原因をお伝えできればと思います。

(素人目線の記事なので、その点はご了承ください)

コグマ夫婦が滞在したのは、山火事騒動最中の11月上旬から1月上旬

山火事自体は10月末にはすでに、日本でもニュースになっておりました。

オーストラリアの山火事は、各所で頻発し3ヶ月以上鎮火してないわけですね。

前代未聞の大規模な山火事の原因は、オーストラリアで顕著に現れている環境問題が一因でもあります。

1人でも多くの人に、オーストラリアの現状について関心を持っていただきたく、現地にいた身としてオーストラリアの大規模山火事についてまとめていきます。

オーストラリアの山火事ってどんな規模?

まず、日本でもかなり大きく取り上げられている『オーストラリアの山火事』って一体どんな規模なのか?を、再確認しましょう。

大まかに印をつけると、上記の箇所で特に大規模な山火事となっております。いわゆる、ニューサウスウェールズ州

このニューサウスウェールズ州を中心にひどくなっている山火事、延焼面積はいまや『日本の国土の4分の1』あるいは『韓国』の大きさに匹敵するほどと言われています。えー?!

そうなんです、もはや一国分に匹敵する面積が、燃えているのです。この規模の大きさが伝わりますでしょうか。

山火事現場・ニューサウスウェールズ州の様子

では、オーストラリアでコグマ夫婦が見てきた、現地の様子をご紹介します。

9月からオーストラリアの各所で山火事が発生しておりました。

11月上旬、ニューサウスウェールズ州の方面へ行く旨話すと、現地の人から『山火事には気をつけろよ。車運転しながら火に突っ込むなよ!』と冗談まじりに忠告いただきました。

そういえば、現地では頻繁に山火事のニュースをやってるよな、と意識し始めたのがこの時点でした。

で、このあと車でオーストラリアを旅する中、『山火事』の影響は多々目にすることになるのでした。

空は煙霧で真っ白

まず異変を感じたのは、クイーンズランド州から、ちょうどニューサウスウェールズ州に差し掛かった時。

コグマ家は上記の位置のキャンプ場でキャンプをしてたのですが。

最初はただ曇ってるだけかな?と思いましたが、この通りずっと空が真っ白なんですよね。

↑写真上部には青空の青が見えますが、低い位置の空が、遠くまで白く濁っています。

この、昼間の太陽がに霞んで、強烈なオレンジに見えるのが伝わりますでしょうか?

この日は、雲にかげってなんだか太陽の色がに見えるなー程度にしか思いませんでした。

しかし、これは山火事の煙霧でかげってるのでオレンジなんですよね。

翌日、朝起きるとテントに細かくが積もっていました。

前日に焚火をしているキャンパーはいなかったので、『これはもしや山火事の灰では‥?』『空が曇っているのは山火事による煙霧か!』とガッテンがいきました。

キャンプ場自体は、レンジャーさん(キャンプ場管理人)もしっかりいて、キャンプ可の状態でした。

聞くと、山火事は相当広範囲で、距離は離れているがここまで煙霧や灰が飛んでくる、とのこと。すごいなオーストラリア。大丈夫かオーストラリア。

各所で山から煙が出てるのを目にする

ニューサウスウェールズ州に突入し、シドニー・メルボルン方面へ南下したコグマ家。

南下すればするほど、街中は煙霧で真っ白

見上げる昼間の太陽は、を通して見慣れない色に見える。オレンジ。

そして、街中焚火の匂い。(本来キャンプ場のキャンパーが興奮するやつ)

最終的には、フリーウェイを走りながら、山から煙が上がってるのを何ヶ所も見ました。

え?オーストラリアでは、こんな日常茶飯事的に(特に今年は)山火事が起きてるんだ‥と驚愕したのを覚えています。

本格的な山火事の近くの幹線道路は、もちろん閉鎖されています。

しかし、それにしても各所で煙が上がりすぎている印象。消火活動はしてるのか?と聞いてみました。

現地民によると、山火事が広範囲すぎて手に負えない、ということ。

だいぶやばい状態なんだな‥と悟りました。

現地では相当深刻な問題と化していました。

幹線道路が閉鎖

当たり前ですが、鎮火が出来てない山火事の付近の幹線道路は閉鎖

A1という、ニューサウスウェールズ州を南下する大きな道路があるのですが、Googleマップ上でも『山火事の影響で危険!』と表示され迂回路を提示されました。

コグマ家はかなりの迂回となり、予定が1日押す展開。

このように、生活に欠かせない幹線道路にも影響が出ています。

動物10億匹以上が犠牲に

また、今回の大規模な山火事の影響で亡くなった動物の数は10億匹以上と言われています。

ニューサウスウェールズ州にて、コグマ家はコアラホスピタルという、コアラの保護施設を訪ねました。

怪我や病気の野生のコアラを保護する施設なのですが、この日も、火事で怪我をしたコアラが運び込まれていました。

特に絶滅危惧種とも言われるコアラの被害は大きく、多くのコアラの命が今日も失われています。

コアラだけでなく、オーストラリアでしか見られない、貴重でユニークな動物たちが犠牲になっています。

もちろん、動物に限らず、その犠牲は昆虫から植物、人間にまで、かなりの広範囲に犠牲を出しています。

オーストラリアには、他の国では見られない特徴的でユニークで、愛らしい動物たちが多く生活しています。

オーストラリアを訪問すると、この、生態系の素晴らしさにまず必ずや感動することと思います。

そんな貴重な動植物たちが、苦しんでいます。心苦しいですよね。

なぜ長期間鎮火しないの?

ところで、なぜ山火事はなかなか鎮火せず、ここまで被害が拡大しているのか?

その原因には、さまざまな要因があると言われています。

オーストラリアでは乾燥がすごい(砂漠化)

コグマ夫婦は、過去に授業で習ったことがあります、『オーストラリアは砂漠化が進んでいる』と。

それは実際に本当で、例えば、以下のようにGoogleマップ上でいうところの湖の脇を通っている際に

窓の外の景色をみると‥↓

湖がない。どーん

過去にあった湖が、干上がってもはや草原のようになっていたり。驚愕

Googleマップの情報がいつ時点のものかわかりませんが、オーストラリアではこのように1つの湖がまるまるなくなるくらい、乾燥(というか砂漠化?)が進んでいるのです。

しかも、このように湖や川の表示があるのに、実際には干上がってしまっている様子が何箇所も見受けられるから、本当に驚きました。

こうなってくると、火の気は本当に危険で。

オーストラリア観光中、さまざまな観光地で火気厳禁の表示を見ました。

とにかく乾燥がすごいので、1箇所で火が上がるとあっという間にその被害は拡大してしまう状態なのです。

まして、2019年の夏は、オーストラリアでは異常気象による異常高温が続いており、ますます乾燥に拍車がかかりるという悪循環が続いています。

ユーカリがめちゃめちゃ燃える

そして、コアラの餌としても有名な、オーストラリアで一番有名な樹木である『ユーカリ』。

あろうことか、この『ユーカリ』が、油分を多く含み良く燃える木なんですね。まじかよ!

オーストラリア全土に多く生息している『ユーカリ』、これがまた山火事の拡大に一役買っているとも言われています。

火災積乱雲

さらに、火災積乱雲が頻発してしまっているのも原因とされています。

山火事が起きると、大気が暖められて、現場の上空に積乱雲ができやすくなるんですね。

その積乱雲によって、多くの山火事の発火原因である『雷』が発生します。

また、2019年の夏は異常高温も重なっているので、ますます積乱雲ができやすい環境だったのかもしれません。

とにかく『』による山火事に歯止めがかからないのです。

コグマ家も車で移動中、木々の幹が真っ黒に焦げているのをたくさん見かけました。

乾燥によるドライサンダーという気象

火災積乱雲が発生し、山火事の原因ともなる『』が多く発生している旨説明しましたが、同時に雨が降れば鎮火するのでは?と思いませんか

コグマ家でも『なんで雨で鎮火しないんだろう?』と話しておりました。

が、どうやら『乾燥のしすぎで、雨が地表に到達する前に蒸発してしまい雷のみ発生する』という状況らしいのです。えーーーー!そんなことあるの!?

これは『ドライサンダー』というらしいのですが、乾燥のあまり雷だけ発生するので、鎮火に至らず、各所で山火事が発生してしまうとのこと。

これに加えて、2019年の夏は『異常高温』『極度の乾燥状態』なわけですから、山火事が人間の手に負えなくなってしまうのもわかります。恐ろしい。

オーストラリアは夏いっぱい、この状況が続くかもしれない状況なのです。

いつ鎮火する?

さまざまな要件が重なり、かつてないほどの規模に拡大しているオーストラリアの山火事。

いつまで続くか?いつ鎮火するか?という問いに対して、夏いっぱいはこのまま、という見通しが多いようです。

2月になれば、オーストラリアの夏も終盤となり季節も変わるので、この悪条件ばかりの気象環境が変わり事態が好転するのでは?という意見もあります。

場所によっては『雨季』に入る場所もあるので、状況は変わってくるかもしれません。

オーストラリアでは着実に環境問題が深刻化している

こうして、オーストラリアを実際に見てきて痛感するのは、『オーストラリアでは着実に環境問題が深刻化している』ということ。

Googleマップ上の湖や川は多くが干上がっているし、季節性もあるとは言え、滞在中はほとんど雨が降りませんでした

砂漠化が進んでしまっている場所もあります。

日本にいると、なかなか実感する機会の少ない『砂漠化』や『極度の乾燥』。

それらに起因する今回の『大規模な山火事』。

このように我々の気づきにくいところで、地球全体で徐々に着実に、環境問題は深刻化しています。

この環境問題の深刻化は、決して他人事ではないのではないでしょうか

まとめ・現在進行形で、オーストラリア特有の文化や生態系に影響が出ている!できることは?

オーストラリアでは、現在進行形で環境問題が深刻化し、オーストラリア特有の動植物たちへ影響が出ています。

特に今年は、この『大規模な山火事』に直接起因し、多くの生命の犠牲が出ています

今回の件を通して、オーストラリアに限らず、1人でも多くの方が地球で起こっている環境の変化について、関心をもつことが大事だと思っています。

みなさんの小さな関心が積み重なれば、事態を好転させるためのパワーになる得るかもしれません。

今回、コグマ家としても、オーストラリアで実際に見てきた・感じてきたことを記事にすることで、1人でも多くの人が関心を持ってくれますように、と勝手な使命感で記事を書きました。

自然いっぱいでユニークな景観・動植物の多い素敵国オーストラリアの、山火事含む環境問題が、少しでもいい方向に向かっていきますように

その中でも、行動を起こせる方は、募金等の形で応援ができますので、考えてみてください。

購入金額が現地の野生動物保護に↓

zozo前澤社長による募金の呼びかけを引用↓

他にもいろいろ募金方法はあるので、気になる方は検索してみてくださいね!

オーストラリアの山火事が、1日も早く収まりますように。

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